ある日突然、警告書が・・・!? あなたはどうしますか?

ある日突然、警告書が・・・!? あなたはどうしますか?山本特許事務所 │ 大阪・阿倍野区あなたが企業や自営業の方である場合はご経験があるかもしれませんが、突然、内容証明や電話で権利侵害だと主張されると殆どの方は慌ててしまいます。

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こういった際には事実確認が重要となってきますので、まずは落ち着いて、「相手方が主張する権利を確認」し、続いて「あなたのどの製品が権利を侵害しているのか特定」してください。
そしてその後、それらをじっくりと「比較、検討する」ことが重要です。

以下で、より詳しくご説明致します。

(1)相手を知ること

まず、確認しておきたいのは、相手方が主張する権利を特定するための情報です。
相手の権利がどのようなものか分からないと対策を立てることができないからです。
相手の権利を特定するために必要な情報としては、例えば、出願番号、公開番号、特許番号などがあります。何れの番号であっても構いません。

書面で警告書を受けた場合には大抵の場合、出願番号や特許番号が記載されております。
一方、電話や面会の上での警告の場合には、相手方が、例えば「特許権を有している。」とだけ主張し、具体的な番号を特定しないケースが多くあります。
相手が具体的に権利を特定しないで権利侵害を主張してきた場合には、迷わず、あなたは、「特許番号を教えてください。」と聞いてください。意匠や商標の場合も、同じように登録番号を聞いてください。

(2)己を知ること

次の作業は己を知ることです。つまり、相手方が「権利を侵害している」と主張しているあなたの製品を特定する必要があります。
通常は、第三者の権利を侵害しているのを知りつつ、製品を販売されている方は殆どいらっしゃらないと思います。
したがって、権利を侵害しているといわれても、特定することが難しい場合も多く、何よりも、あなたの製品が権利侵害していない場合もあります。

ですので、これも相手方に迷わず聞いてください。「我々のどの製品があなたの権利を侵害しているのか」と。
あなたのどの製品が権利侵害している可能性があるのかを特定する必要はありません。相手方が「権利を侵害している」と主張するからには、どの製品が侵害しているのか知っているはずです。

(3)相手の権利と我々の製品との比較、検討

「相手方の権利」と「侵害していると思われる製品」を特定した上で、まず、相手方の権利がどのような権利でるあるかを検討します。
その上で、本当に相手方の権利を侵害しているか否かを判断することになります。
この判断は、非常に専門性を有するものであるので、弁理士にご相談されることをお勧めいたします。
弁理士に「相手の権利(特定した番号)」と「侵害していると思われる製品」をお伝えください。

【侵害していた場合】
相手方の権利を侵害していると判断した場合には、速やかに製品の製造、販売を中止した上で、製品の設計変更を検討すべきでしょう。又、相手方に実施権の許諾の交渉を行うことも一つの方策です。

【侵害していなかった場合】
相手方の権利を侵害していないとの判断に至った場合や、相手方の権利が誤って登録されたと判断される場合などには、その旨を相手方に主張することになります。我々の主張に理解を示した場合には解決することになりますが、相手方が納得しない場合には訴訟に発展する可能性もありますので、注意が必要です。

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2013年1月21日 | カテゴリー : blog, singai | 投稿者 : yama